「山に登り始めました。 」#8 箱根の雄 優しい今井さん。

【前回からの話のつながり】

水晶岳に行く為に山に登り始めた僕は、丹沢の色んな山を歩き始めた。友人と大山(1,252 m)塔ノ岳(1,491 m)、丹沢山(1,567 m)や畦ヶ丸(1,293 m)、鍋割山(1,272 m)などに行ったり、一人で表尾根縦走に行ったり。ブログに記録してはいないが、丹沢最高峰の蛭ヶ岳(1,673 m)と西丹沢最高峰の檜洞丸(1,601 m)の縦走もやった。この時点ではまだスニーカーで山に登っていて、ズルズルと頻繁に滑りながら歩いていたが、さほど気にしてはいなかった。

 

今回は、トレーニングをしにチョコチョコと行っていた大山で出会った人のお話。

もちろん、スニーカーで。

 

 

山で知り合った初めての友達

ある日。山の中。おじさんに。出会った。

すたこらさっさっさのさ。

 

って話なのですが。

 

このおじさん。登山というよりはランニングに近い服装。

僕よりも10個ぐらい上の人だった。凄く興味があったので話しかけると、はじめは迷惑そうだったが(そりゃ私服で山を走って下って来た奴が、いきなり図々しく話して来たらキモいよねw)次第に話が弾み、一緒に話をしながら大山(丹沢)を小走りで下山した。

 

やりとりしていて僕は気づいた。この人は、"説明するのが大好きなんだ。"と。しかも山についての説明だけではなく、説明すること自体が好きなのだ。

山の情報が欲しい僕は煽った。僕が知らない山の情報を

下山するまでの時間で引き出せるだけ引き出そうとした。

 

んで聞いた情報をまとめると、

どうやら他の山を経由してここにきた、と。

箱根の山に数え切れないほど登っている、と。

台風が来た後などは箱根の登山道をなおしたりもしてると。

 

僕は、すぐさま仕掛けた。

箱根の山に連れて行ってくれと。

 

 

 

 

↑やってまいりましたーー!箱根♪

大雄山最乗寺というところから入山。

僕の前にはまだ名前すらおぼろげなおじさんの姿。

 

この方。今井さんというのだが、本当に優しい人なので、

"優しい今井さん"と呼ぶことにする。

"優しいジャイアン"みたいな響きになっちゃうけど、優しいから仕方ない。

 

しかもこの日、僕は初めて買った山用の靴をデビューさせた。

最乗寺から明神ヶ岳を目指す!

↑まず目指したのは明神ヶ岳という山。

少し寒くなって来たこの道には、沢山のススキがあった。

「ススキと太陽」のコラボは「ぐりとぐら」ぐらい相性がいい。

 

 

↑はい。もう明神ヶ岳山頂のすぐ手前。

景色も色々見れる場所なんだけど、それよりも丹沢とは土が違うことが気になる僕。そして向こうに火山の煙が見える。そうあの時に噴火していた箱根の煙ですよ。煙の写真は後ほど。

 

 

↑明神ヶ岳山頂の写真も載せずに、このなんだかへんてこりんな道の写真を載せる。これはすでに明神ヶ岳を越え、金時山に向かって縦走している時の写真であります。とにかく笹が多い。どんぐらい多いかって、

 

↑このぐらい。

緑のはほとんど笹。肉眼で見ると結構な絶景なんだけどね。

先に見える一番高いコブが金時山。もうすぐ。

 

↑笹が高いところなんてもうトンネルみたいになっていて、今井さんは、冬に雪が降った重みで、笹が低くなっているこの道を匍匐(ほふく)前進で進んだことがあるそうだ。

 

僕はすぐに疑問が湧いた、、

、、何故そこまでして行くんだろう?(笑)

なんだか面白かった。

 

無邪気な今井さんには、今後もそのままでいて欲しいから、

僕は「匍匐前進で行くなんて最高ですね。」

っていう""をした。

 

↑もう金時山頂上の写真。これは火山方向の景色。

 

↑富士山もいた。

 

 

↑それにしても山で見る空と太陽は本当に凄い。

 

そしてこの日、優しい今井さんが案内してくれたルートは、

僕が初めての箱根だから何処に連れて行ってあげようかと、

色々と考えてくれたルートみたいだった。

 

 

↑優しい今井さんが、コーヒーを作ってくれた。僕にとっては初めての体験。黒砂糖で甘くしてくれた温かいコーヒーは、本当に美味しかったし嬉しかった。

 

 

↑駿河湾が金色に光る。

 

心を熱くする素敵な景色。

心が温まるコーヒー。

そんな贅沢な時間。

プライスレス。

 

って、やつじゃんこれー!

 

こんな時間を人と共有出来たのは本当に貴重。

山頂ではすんごくのんびり出来た。

 

 

↑ 優しい今井さんオススメのラッキーズカフェのモカソフトを食べた。

店の前では優しい今井さんが財布を探している(笑)

 

ソフトを店の人から受け取った時、かなりズシッときた。

コーヒーは自家製の何とかかんとかって話だったが、

"これ美味しいなー。しかも結構量あるなー。

いやー疲れた時のアイスって美味いな。"

って思っててあんま聞いていなかった。

もう無事に下山したので、この店でものんびり出来た。

 

 

 

さあ帰りますか!・・・あれ?

↑道路に出ると、箱根観光の車が沢山走っている。

僕たちはバスに乗り、他の場所に移動してから

 

↑・・また、山に入る。

なんでやねん!(笑)

凄いプラン組んで来たな。丸々1日歩きまくるプランだ。そしてやはり、夕方になると山の中の雰囲気は一気に変わる。結構早く歩いてものんびりしてるとこうなります。

 

 

↑ただの月も、山に入ると凄く存在感がある。

他に見るものがないからなのかもしれないが、山では、月や太陽、空の色や空気の匂い、気温とか音とか風とか、そんな何処にいてもあるものにほとんどの気を持っていかれる。

 

↑なんかハワイみたいな綺麗な空だなーと思ったのを覚えている。もちろんハワイに行った事はない。

 

↑しばらく月の明かりで歩く。

月が照らす山の中は、想像以上に幻想的な世界だ。

夜の山もなんだかいい。

 

↑この後、月明かりのあるこの空が木々に覆われると、僕たちは真っ暗な登山道を小一時間ぐらい歩いた。ヘッドライトの光は足元を照らしていたが、一度ライトをつけると僕の目は甘えはじめた。真っ暗ながらも今まではうーっすら自分の足が見えていたのに、ライトの明かりを見た瞬間から僕の目は、もうライト無しでは何も見えなくなってしまった。なるほどね。

 

夜の山は怖いかと言えばそうでもなかった。道などは今井さんを信用していたし、今思えばそもそも怖いという発想がなかった。夜は動物も元気なので横の草がガサガサ動いたり、鹿なのか猿なのかわからないけど、ちょっとダサい鳴き声が聞こえてきたりもした。そんな道を箱根湯本の駅まで歩き、足湯に浸かりながらポカリで打ち上げをして電車で家に帰った。

 

山で知り合った人はみんな良い人だけど、今井さんも本当にいい人だった。話を聞いていると、同じ山に何回も行く人のようだ。その山の魅力を深く味わうタイプとでもいうのだろうか。一回行ったら、もう他のところに行きたくなってしまう僕にとっては全く理解出来ない話ではあったが、自分とは違うタイプの人の話は疑問がたくさん出てくる。だからたくさん質問した。結果、考え方は全く違うのだが、それゆえに僕は今井さんにもっと興味が湧いた。ということになる。

 

今井さんは自然の中ではとても純粋な人だった。そして色んな心遣いをくれた。普段の今井さんがどんな人かはわからないけれど、優しい人なのは間違いないだろう。

 

そして僕はこのとき思っていた。この優しさにつけ込んで、この人を今後色んな山に連れまわそうと。(笑)そして今でも僕は、優しい今井さんと一緒に山に登ったりしている。道もない変な場所に行くときに誘っても、夜歩いたりしても楽しんで一緒に遊んでくれる。これからも僕は、優しい今井さんを山に誘いたいと思っている。箱根に連れて行って貰って良かった。

 

今井さんありがとう。

 

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