「山に登り始めました。 」#7 鍋割山の鍋焼きうどん

【前回からの話のつながり】

水晶岳に行く為に山に登り始めた僕は、初めての一人登山で丹沢の表尾根縦走へ。せっかちなスピードで歩いたが、結果それが自分にとっての山の魅力をさらに高め、歩くスタイルを追求し始めるきっかけに。今後の山歩きに大きな影響を与えた縦走になった。今回は一旦、鍋焼きうどんで有名な鍋割山に行くお話。

 

 

僕は飽きずに丹沢に行く。目的地は鍋割山。

いよいよ目指すは"鍋焼きうどん"で有名な鍋割山だ。

 

まあ。いよいよって言ってみたけども、本当は山頂の小屋に鍋焼きうどんがあるなんて登山前日まで知らなかった。丹沢に登山しに来る人の中の食いしん坊たちが有名にしたのかもしれない。色々と調べてみたら、山登ったことないのにうどんを食べる為だけに鍋割山に登る人がいるってんだからもう、食いしん坊ばんざいとしか言いようがない。そんな幸せものがいるなんて羨ましすぎる。それでいいんだ。山を登る目的なんてそれでもいいんだ。色んな人がいる。

早速 鍋割山に向かってみると、紅葉が始まっている事に気付いた。街ではまだ紅葉なんて始まっていないのに。いや、もしかしたら僕が街で紅葉に目がいかなかっただけなのかもしれない。どちらにしても山にはわかりやすく季節感があると言う事なんだろう。正直、紅葉に特別興味があったわけではないけど色が本当に綺麗。太陽を崇拝している僕にとっては「まあ太陽様あっての赤や黄色ですけどね。」ってなるんだけど。今回は写真が沢山あったので、写真を見ながら回想する事にしようと思う。

 

 

まずは、県民の森という場所から鍋割山を目指す!

 

↓川沿いを歩いた。川の真横に道がある感じ。水の音がいい。

 

 

↓こうやって度々、滝がある。下に落ちてる葉っぱを見ると冬が近いことがわかる。そんなことを考えただけで寒くなる。

 

 

↓登り始めは、景色が見えたとしても大概こんな感じ。初めの頃は、この景色をほんとシケた景色だと思っていた。ところが何回か山に行ってると、こんな景色の中に"その山らしさ"ってのが見えて来ちゃったのだ。このへんは人間も同じなのかもしれないが、興味を持ってずっと見ているとだんだん違いが見えてくる。山にも個性があるというか、ひとつひとつが全然違うって事に気付いたりしてくる。地形はもちろん、土や岩も違うし、生えている植物だって違うし、風の通りかただって違う。山それぞれで色んなところが違う。

そして何回も山に行ったりしていると、自分が過去に行った"山"が景色に入ってくることも出てくる。そんな知っている山が入っている景色を見ると山に愛着がわいたり、楽しかったなあと懐かしく思ったりもする。そうやって自分の中でどんどん山の印象が変わっていく。要するに、山を見て何を思うかで景色の印象が変わる。だから他の人にはわからない自分の景色が出来あがる。自分にしかわからない特別な景色が出来上がる。もっと言えば、山の景色は自分で作れるってことになる。みんながどんどん自分の景色を作ったら良いなーと思っている。

だから、こうして色々と考えていくと、景色を見たときの気持ちを誰かと共有するという事は、凄く難しい事だと思ったりもする。あいにく僕は素晴らしい景色を見たときの気持ちを誰かと共有することよりも、その人が景色を見て何を思うかってことに興味がある。一つの景色には人それぞれの物語がある。そして自分とは全く違う物語が聞けたとき、その素晴らしい景色は不思議とさらに素晴らしく見えるようになる。人それぞれの景色はそこが良い。

 

 

さとうだいすけ

完全に余談なんだけど。上記記載の、一つの景色には人それぞれの物語がある。って部分。

もちろん、「物語なんてなにも "ない" 場所だってあるだろ!」って考え方もあるかもしれないけど、僕は "ないという物語がある"という解釈をしている。それで思い出したことがある。

いつだったか みうらじゅんさんが、誰かに 駐車場の"空あり"の看板について語っていたのを見たことがある。なにやら、般若心境での"空"は、"無い"みたいな意味らしく、"空あり"とは "無いがある"ってことになり哲学的だと、そんなことを言っていた。面白いこという人だなーと衝撃的だったが、その証拠に僕の心に記憶として残っていたようだ。興味ある人は「般若心境 空あり」と検索したら出て来ますので是非。

 

 

 

 

↓写真だと伝わりづらいけど、後ろを振り返れば「え?これを登って来たの?」ってなるぐらい結構な急斜面。うどんに釣られて鍋割山に登る人に伝えたい。「楽してうどんは食えないぞ。」と。

 

 

↓はいもう山頂ーーー!

早っ!つってね。

ちなみに。ここの小屋までペットボトルに入った水を登山客が持って登るというボランティアがある。もちろん持てる人だけが持ってくればいいのだが、やたら沢山あったから誰も持って登ってないのか?水不足にでもなってるんじゃないか?と思ったので、僕は水晶岳へのトレーニングも兼ねて18kgの水を持って登った。僕の家に転がってたリュックは悲鳴をあげていたが、負けるもんか!と、僕はもっと悲鳴をあげた・・・肩が取れるかと思った。そして水を届けた小屋の人から頂いた言葉は「ありがとう」ではなく「そこのポリタンクに入れといて!」だった。ちーん。

 

 

 

↓山頂に絶景はなかったけど、富士山が見えた。

うどん撮るの忘れたけど正直な感想は、

山頂で食えば何でもうまい!

 

 

鍋割山から塔の岳へ

↓個人的には、ここからの道が良かった。

 

 

↓鍋割山から、勢いで塔の岳への縦走を開始。紅葉が始まったのも重なってか、この道はとても綺麗だった。行きは少しガスが出てたけど、これがまた幻想的な道をつくった。

 

 

↓この写真でわかるかな?この木々の間から見える向こうの山は晴れている。

 

↓太陽が出ているのにここは霧に包まれているから幻想的なのに色も見える。ラッキー。

 

 

↓この霧の奥には太陽がいる。

 

↓さあ霧も晴れて来た。

 

 

↓水分がなくなると空気は一変する。やはりこれも気持ちがいい。

 

 

↓視界が開ける。ずーっと奥には、まだ知らない山々が並んでいる。この時は「あんな山奥だけど、いつか行きたいとか考える時も来るんだろうな。」と思っていたが、まさかこの2週間後にはもう行っているなんてことは、この時は知る由もない。

 

 

↓塔の岳山頂付近では雲海も見れた。なんか少し波の荒い雲海。

 

 

↓今ひとつピンと来ない塔の岳山頂からの富士山。富士山よ、見えれば「おおー!」ってなると思うなよ。確かに「おおー!」とは言ったけどな。まだ心からは「おおー!」ってなってないからな。

 

 

小丸尾根を下る

↓帰りは同じ道を通っても違う場所に見える。「・・・道、間違えてないよな?」

 

 

↓あなたはなんて凄いんでしょう太陽様。僕の次に凄いですー。

 

 

↓でもちょっと紅葉も飽きてきたので、このあたりで道を変更。

小丸尾根という尾根を下り始める。

 

 

↓おおおおおー!全然違う道になった!急に景色が凛とした。

 

 

↓まーーーーーっすぐ。真面目か!でも、なんか良い匂いがするやつでした。

 

 

↓これが小丸尾根の道です。「え?」ってなったけど歩くのは楽しい。小丸尾根は結構急な斜面だったので、下るのはいいけど登るのは嫌だな。

 

 

↓小丸尾根を下ってる時、横を見るとこんな景色。そして斜面を下りきると道がわかりづらい場所に出た。僕はそのわかりづらい場所に荷物を置いて、正解の可能性が高い道を一旦確認しに行った。この時の自分の道の探り方がセコすぎる・・・でもこの日は他に2人いたから遭難するわけにはいかなかった。確認しに行った道は途中からハッキリと登山道になり、目的の方向に進んでいるのを確認して荷物のところに戻る。もっと簡単な道の確認が出来るようにならないと、ずっとセコいままか・・と、この時 思った。

 

 

↓地図をもう少し詳しく見れると楽しいだろうなーと思いながら最後の穏やかな道を歩く。この道が穏やかと感じるのも、僕が太陽に良いイメージを持っているからだと思う。だから今のところ、夏に灼熱の太陽として現れたとしても全然嫌じゃない。

 

 

山に行くようになってから、「写真なんてあんまり必要ない」と思って生きて来た僕が、写真を撮り始める。

そしてこの鍋割山登山の頃から写真を撮る枚数も増えてきた。なぜなら、ひとまず数打ちゃ良い写真になる可能性が高いって事に気付いたからだ。僕は、ファインダー越しのアートに感覚を研ぎ澄ます。とか言ってみたいけど、俺のカメラってスマホなんだよなー。まあ本当に興味持つまではスマホでいいか。

 

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